ユニット
Unit
短編小説「ユニットストーリー」
オレの武器は重力、重力こそ俺の味方だ。
「おらおら潰れろッ下等生物ども! ヒャーッハハハー!!」
ヴーン……
指さした先で空気が唸る。その地点の重力が一気に何十倍にも強まる、その予兆だ。
グシャ!
城に棲みついていたゴーレムどもが瞬時に土くれと化した。
「どーしたこんなもんかぁ!もっとヤバい奴がいるって聞いてたぞ~!」
オレの声が崩れかけた城跡に反響する。
ここはランペイジ城址。
国としてはいまダークステイツってことになってるが、古くは(すぐそこまで国境が後退しちまう前はそもそもこの一帯が)ドラゴンエンパイアだった。暴れん坊の領主がいたらしくて付いた名前がランペイジなんだと。暴れん坊の城も長い時間に踏みつぶされちまったらシャレにならないよな。
「チェッ、つまんねぇ」
オレはゴーグルを外すと、持ってきた兵糧をかじった。
あーまずい。兵隊稼業とは切っても切り離せないコイツなんだが、たまにゃまともなメシをたらふく食いたいよな。
オレがどうしてこんな僻地にいるかっていうと、これまた腐れ縁でさ。
3日前──。
「どーも久しぶり。景気はどお?」
軽口を軽い調子で言うコイツはカーティス。サーカス好きには幻想の奇術師と呼ぶほうが通りがいい人気者だ。オレたちはある一件以来、機会があれば飲み食いする程度には知り合いだった。
「どーもこうもねぇ、最近食いっぱぐれだぜ。見りゃわかるだろ」
「前と比べると治安いいからねぇ。兵隊も用心棒も仕事の口が無いわけだ。まぁ君の場合、どっかんどっかん物を投げたり潰したりして暴れられないのが何より辛いよねぇ」
「わかってんじゃねぇか。金の問題じゃねぇんだよ。おい、お替り」
給仕のお姉ちゃんに鶏焼きを追加する。当然、今回はコイツのおごりだ。
「で、何の用だよ」
ふふーん、と幻想の奇術師は微笑んだ。
「いい仕事もってきたよ。田舎の荒れ城掃除、報酬はそこそこ高め」
「箒でも持ってけってか。オレの専門は知ってんだろ。他を当たりな」
とオレは目の前のジョッキに手も触れず、ひょいと宙に持ち上げてみせた。隣の客がぎょっとした表情を浮かべたが、オレは素知らぬ顔のまま指一本でジョッキを傾ける。
「でもこれは、君にうってつけの仕事だと思うんだ。だって今回のターゲットは……重力使いらしいから」
「乗った!!」
オレは即答し卓を叩いた。とたんに周囲のジョッキが全部宙に浮いて、酒場中に悲鳴が溢れた。
重力使い。
かくいうオレがそれなんだが、魔法でも科学でもないこれは、惑星クレイでも比較的珍しい能力だ。オレの目──左右で色が違う──程度には希少な存在だ。
つまり競合者もいなければ力比べもできない。自分がどれほどのレベルにあるかが解りにくい。常にケンカ最強でなければイヤなオレにとってこれは長年のモヤモヤだった。
「とは言って来たものの、こりゃガセだったかな」
半日かけて廃城をあちこち見て回り、たまに湧いてくるほんとゴミみたいに弱っちい土ゴーレムを潰してはみたものの、肝心の重力使いは姿を見せなかった。
幻想の奇術師カーティスの情報によれば、この内海(ギーゼエンド湾)に面した城を観光だか集会場だかに使いたい住民がいて、立ち入ろうとしてみたら全員地に這わされ、無傷のまま追い返されたらしい。
話が本当ならたしかに重力使いの手口だ。ま、オレならテリトリーに立ち入った奴らにケガくらいはさせるかもしれないが。
日が暮れてきた。
「はぁバカバカしい。寝よ寝よ」
ここで一晩過ごし、カーティスには誰もいなかったと報告して金をもらう。確かにいい仕事だ。
城の中庭だった草地に、オレは焚火を点してゴロリと横になった。
何も起きない。なんの音も聞こえない。
いや、
かすかな空気の唸りをオレの耳が捉えた。
オレは寝た姿勢のまま斜めに飛びあがった。
途端に、
ドン!
オレがいた場所の地面が陥没した。
「おう、最初から本気できたか!」
こりゃ久々にヤバかった。ちょっとでも遅れてたらオレはいま確実に死んでる。
空中で態勢を立て直すと、周囲を警戒した。
どこだ。あの壁の向こうか、草むらの下か。
キュン!
風の唸りをかろうじて避けた。いまのは“引く力”だ。絡み取られれば地面に叩きつけられる。
「そこか!?」
びっとオレが指さすと崩れかけた城壁が吹っ飛んだ。
──見えた。銀色の影。
「そらそらそら!」
手を交叉させ力を溜めては、次々指さす。
城の地面が陥没し、また逆に爆発したように吸い上げられる。
向こうも潰す気でいる以上、オレも本気だ。
オレは宙に大きく弧を描いて、銀色野郎に迫った。
キュン!
やるじゃねぇか、攻撃の手が早い。今回もギリギリで避けはしたが。
ズン!
オレは地面をえぐりつつ着地した。敵も逃げるのを止めこちらに向き直ったのを感じる。
ギュゥゥゥウゥゥゥ!!
「ぐぅ!」
重力に肺が圧され、思わず声が出た。
上からの押しつぶす力。オレがいま向こうにかけているのと同じくらい強烈な。これはレスリングでいえば指絡めの力競べ・根競べだ。
ズ・ズン!
オレと敵のいる地面がさらに陥没し、周囲の城壁の瓦礫が空中に渦を巻き始めた。
『さあどっちか潰れるまでやる?』
声が聞こえたような気がした。
いやそれどころじゃねぇっての。少しでも気緩めたらこの暴れん坊の城でペシャンコだぜ。
「待て、待て!話し合おうぜ」
『どの口が言ってんのさ。さっきアレ、本気だったでしょ』
おまえもな。
「オレはスカウトに来たんだ。ここにどうやらおまえみたいなヤツがいるって聞いてな」
『仕事は探してない。ちょっと村の連中脅しとけばのんびり暮らせるし。この奥の森でたくさん果物が取れるの、知ってた?』
チキショウ。長セリフ言えるくらい全然余裕あんじゃねぇか。
『そうでもない。こっちもそろそろ……』
お、“力”が少し緩んできた。そうかスタミナはオレのほうが有利ってわけか。
「な、なるほど……欲しいのは安住の地ってことか。それならオレの話は悪くないだろ」
『興味ないね。あたしたち、こんな力があるうちはどこに行っても厄介者じゃない』
ん、まてよ。あたし、って言ったか。女だなお前。
『女だからって何よ、古っ』
まてまてまて、思考が読めるんだったらわかんだろ、オレは女とはケンカしない主義なんだ。
『ふーん……で、どうするの』
女はまた“力”を加え始めた。交渉決裂ならここで(どちらかが潰れるまで)決着をつける気はあるらしい。たいした闘争心だ。気に入ったぜ姉ちゃん。
「聞け聞け聞けって!兵隊暮らしも悪くはないぜ。それが嫌ならほかの仕事も世話するヤツがいる。もうこんなとこに隠れて暮らさなくてもいいんだ」
『一人は慣れてる。一人のほうが気楽だわ』
「一生こうしてるわけにもいかねぇだろ。オレたちの“力”には価値がある。活かさない手はない」
『あんたを信用していいって証拠は』
その油断のなさもいいぜ。しゃーない。オレは覚悟をきめた。
「金をやる。この先の町でカーティスを探し、オレの名を言ってここの立退料と手付け金をもらえ」
『カーティスって?』
女は最後にぐっと“力”を込めてきた。オレは苦しい息の中、次の行動に備えた。
「……サーカスの、幻想の奇術師カーティスだ……」
『あんたの名前は』
「重力の支配者……バロウマグネス!だぁ!」
ドーン!
最後、渾身の一撃で女が潜んでいた林と地面ごと、遥か彼方まで吹き飛ばした。
言っただろ。オレは女相手にケンカはしないんだ。直にはな。
『覚えてなさいっ!』
そりゃこっちのセリフだよ。
オレはメチャクチャになった城跡に一人、力尽きて倒れ伏した。
「いやぁ驚いたよ。君の名を言ってお金を受け取りに来た人は初めてだからね、バロウマグネス」
「……」
「渡してよかったんだよね、念のため」
「ああ」
「これからはあの子にも仕事を回すからね。スカウトご苦労様。これであの城跡でうちのサーカスも開けるし、めでたしめでたし」
幻想の奇術師カーティスは上機嫌で微笑んだ。なるほど、それが狙いだったか。まぁこいつらしい。
「でさ。これから工事が大変らしいんだけど手伝ってもらったりできるかな。重力の支配者ならちょちょいのちょいでしょ。報酬は弾むから」
ふん。こいつ絶対いつか泣かせてやるからな。覚えてろよ。
オレは鼻を鳴らしてまずい酒を飲み干した。今度は自分の手で持ち上げて。
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《今回の一口用語メモ》
ダークイレギュラーズ
はるか昔、禁忌とされた研究で生み出された異能者たちが集まってダークイレギュラーズと名乗り、ある魔王と盟約を結んで、自分たちの居場所を作り出した。
そして魔法が復活した天輪聖紀、ダークステイツには再び、瘴気と化すほど魔力が集まり始めた。
瘴気は時として異能を産み出す。だが、異能を持つ者には必ず手が差し伸べられる。
重力使い
魔法でも科学でもない力で、重力を自在に使う術士。いわゆる超能力の一種。
戦士としても手の付けられないほど強さを発揮するが(重力には何者も抵抗できないので)、この才能を活かし大規模建築現場などで活躍する者もいる。惑星クレイでも希少な存在である。
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「おらおら潰れろッ下等生物ども! ヒャーッハハハー!!」
ヴーン……
指さした先で空気が唸る。その地点の重力が一気に何十倍にも強まる、その予兆だ。
グシャ!
城に棲みついていたゴーレムどもが瞬時に土くれと化した。
「どーしたこんなもんかぁ!もっとヤバい奴がいるって聞いてたぞ~!」
オレの声が崩れかけた城跡に反響する。
ここはランペイジ城址。
国としてはいまダークステイツってことになってるが、古くは(すぐそこまで国境が後退しちまう前はそもそもこの一帯が)ドラゴンエンパイアだった。暴れん坊の領主がいたらしくて付いた名前がランペイジなんだと。暴れん坊の城も長い時間に踏みつぶされちまったらシャレにならないよな。
「チェッ、つまんねぇ」
オレはゴーグルを外すと、持ってきた兵糧をかじった。
あーまずい。兵隊稼業とは切っても切り離せないコイツなんだが、たまにゃまともなメシをたらふく食いたいよな。
オレがどうしてこんな僻地にいるかっていうと、これまた腐れ縁でさ。
3日前──。
「どーも久しぶり。景気はどお?」
軽口を軽い調子で言うコイツはカーティス。サーカス好きには幻想の奇術師と呼ぶほうが通りがいい人気者だ。オレたちはある一件以来、機会があれば飲み食いする程度には知り合いだった。
「どーもこうもねぇ、最近食いっぱぐれだぜ。見りゃわかるだろ」
「前と比べると治安いいからねぇ。兵隊も用心棒も仕事の口が無いわけだ。まぁ君の場合、どっかんどっかん物を投げたり潰したりして暴れられないのが何より辛いよねぇ」
「わかってんじゃねぇか。金の問題じゃねぇんだよ。おい、お替り」
給仕のお姉ちゃんに鶏焼きを追加する。当然、今回はコイツのおごりだ。
「で、何の用だよ」
ふふーん、と幻想の奇術師は微笑んだ。
「いい仕事もってきたよ。田舎の荒れ城掃除、報酬はそこそこ高め」
「箒でも持ってけってか。オレの専門は知ってんだろ。他を当たりな」
とオレは目の前のジョッキに手も触れず、ひょいと宙に持ち上げてみせた。隣の客がぎょっとした表情を浮かべたが、オレは素知らぬ顔のまま指一本でジョッキを傾ける。
「でもこれは、君にうってつけの仕事だと思うんだ。だって今回のターゲットは……重力使いらしいから」
「乗った!!」
オレは即答し卓を叩いた。とたんに周囲のジョッキが全部宙に浮いて、酒場中に悲鳴が溢れた。
重力使い。
かくいうオレがそれなんだが、魔法でも科学でもないこれは、惑星クレイでも比較的珍しい能力だ。オレの目──左右で色が違う──程度には希少な存在だ。
つまり競合者もいなければ力比べもできない。自分がどれほどのレベルにあるかが解りにくい。常にケンカ最強でなければイヤなオレにとってこれは長年のモヤモヤだった。
「とは言って来たものの、こりゃガセだったかな」
半日かけて廃城をあちこち見て回り、たまに湧いてくるほんとゴミみたいに弱っちい土ゴーレムを潰してはみたものの、肝心の重力使いは姿を見せなかった。
幻想の奇術師カーティスの情報によれば、この内海(ギーゼエンド湾)に面した城を観光だか集会場だかに使いたい住民がいて、立ち入ろうとしてみたら全員地に這わされ、無傷のまま追い返されたらしい。
話が本当ならたしかに重力使いの手口だ。ま、オレならテリトリーに立ち入った奴らにケガくらいはさせるかもしれないが。
日が暮れてきた。
「はぁバカバカしい。寝よ寝よ」
ここで一晩過ごし、カーティスには誰もいなかったと報告して金をもらう。確かにいい仕事だ。
城の中庭だった草地に、オレは焚火を点してゴロリと横になった。
何も起きない。なんの音も聞こえない。
いや、
かすかな空気の唸りをオレの耳が捉えた。
オレは寝た姿勢のまま斜めに飛びあがった。
途端に、
ドン!
オレがいた場所の地面が陥没した。
「おう、最初から本気できたか!」
こりゃ久々にヤバかった。ちょっとでも遅れてたらオレはいま確実に死んでる。
空中で態勢を立て直すと、周囲を警戒した。
どこだ。あの壁の向こうか、草むらの下か。
キュン!
風の唸りをかろうじて避けた。いまのは“引く力”だ。絡み取られれば地面に叩きつけられる。
「そこか!?」
びっとオレが指さすと崩れかけた城壁が吹っ飛んだ。
──見えた。銀色の影。
「そらそらそら!」
手を交叉させ力を溜めては、次々指さす。
城の地面が陥没し、また逆に爆発したように吸い上げられる。
向こうも潰す気でいる以上、オレも本気だ。
オレは宙に大きく弧を描いて、銀色野郎に迫った。
キュン!
やるじゃねぇか、攻撃の手が早い。今回もギリギリで避けはしたが。
ズン!
オレは地面をえぐりつつ着地した。敵も逃げるのを止めこちらに向き直ったのを感じる。
ギュゥゥゥウゥゥゥ!!
「ぐぅ!」
重力に肺が圧され、思わず声が出た。
上からの押しつぶす力。オレがいま向こうにかけているのと同じくらい強烈な。これはレスリングでいえば指絡めの力競べ・根競べだ。
ズ・ズン!
オレと敵のいる地面がさらに陥没し、周囲の城壁の瓦礫が空中に渦を巻き始めた。
『さあどっちか潰れるまでやる?』
声が聞こえたような気がした。
いやそれどころじゃねぇっての。少しでも気緩めたらこの暴れん坊の城でペシャンコだぜ。
「待て、待て!話し合おうぜ」
『どの口が言ってんのさ。さっきアレ、本気だったでしょ』
おまえもな。
「オレはスカウトに来たんだ。ここにどうやらおまえみたいなヤツがいるって聞いてな」
『仕事は探してない。ちょっと村の連中脅しとけばのんびり暮らせるし。この奥の森でたくさん果物が取れるの、知ってた?』
チキショウ。長セリフ言えるくらい全然余裕あんじゃねぇか。
『そうでもない。こっちもそろそろ……』
お、“力”が少し緩んできた。そうかスタミナはオレのほうが有利ってわけか。
「な、なるほど……欲しいのは安住の地ってことか。それならオレの話は悪くないだろ」
『興味ないね。あたしたち、こんな力があるうちはどこに行っても厄介者じゃない』
ん、まてよ。あたし、って言ったか。女だなお前。
『女だからって何よ、古っ』
まてまてまて、思考が読めるんだったらわかんだろ、オレは女とはケンカしない主義なんだ。
『ふーん……で、どうするの』
女はまた“力”を加え始めた。交渉決裂ならここで(どちらかが潰れるまで)決着をつける気はあるらしい。たいした闘争心だ。気に入ったぜ姉ちゃん。
「聞け聞け聞けって!兵隊暮らしも悪くはないぜ。それが嫌ならほかの仕事も世話するヤツがいる。もうこんなとこに隠れて暮らさなくてもいいんだ」
『一人は慣れてる。一人のほうが気楽だわ』
「一生こうしてるわけにもいかねぇだろ。オレたちの“力”には価値がある。活かさない手はない」
『あんたを信用していいって証拠は』
その油断のなさもいいぜ。しゃーない。オレは覚悟をきめた。
「金をやる。この先の町でカーティスを探し、オレの名を言ってここの立退料と手付け金をもらえ」
『カーティスって?』
女は最後にぐっと“力”を込めてきた。オレは苦しい息の中、次の行動に備えた。
「……サーカスの、幻想の奇術師カーティスだ……」
『あんたの名前は』
「重力の支配者……バロウマグネス!だぁ!」
ドーン!
最後、渾身の一撃で女が潜んでいた林と地面ごと、遥か彼方まで吹き飛ばした。
言っただろ。オレは女相手にケンカはしないんだ。直にはな。
『覚えてなさいっ!』
そりゃこっちのセリフだよ。
オレはメチャクチャになった城跡に一人、力尽きて倒れ伏した。
「いやぁ驚いたよ。君の名を言ってお金を受け取りに来た人は初めてだからね、バロウマグネス」
「……」
「渡してよかったんだよね、念のため」
「ああ」
「これからはあの子にも仕事を回すからね。スカウトご苦労様。これであの城跡でうちのサーカスも開けるし、めでたしめでたし」
幻想の奇術師カーティスは上機嫌で微笑んだ。なるほど、それが狙いだったか。まぁこいつらしい。
「でさ。これから工事が大変らしいんだけど手伝ってもらったりできるかな。重力の支配者ならちょちょいのちょいでしょ。報酬は弾むから」
ふん。こいつ絶対いつか泣かせてやるからな。覚えてろよ。
オレは鼻を鳴らしてまずい酒を飲み干した。今度は自分の手で持ち上げて。
了
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《今回の一口用語メモ》
ダークイレギュラーズ
はるか昔、禁忌とされた研究で生み出された異能者たちが集まってダークイレギュラーズと名乗り、ある魔王と盟約を結んで、自分たちの居場所を作り出した。
そして魔法が復活した天輪聖紀、ダークステイツには再び、瘴気と化すほど魔力が集まり始めた。
瘴気は時として異能を産み出す。だが、異能を持つ者には必ず手が差し伸べられる。
重力使い
魔法でも科学でもない力で、重力を自在に使う術士。いわゆる超能力の一種。
戦士としても手の付けられないほど強さを発揮するが(重力には何者も抵抗できないので)、この才能を活かし大規模建築現場などで活躍する者もいる。惑星クレイでも希少な存在である。
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本文:金子良馬
世界観監修:中村聡
世界観監修:中村聡