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Unit
短編小説「ユニットストーリー」
182 朔月篇第7話「降誕の龍樹 ゼフィロギィラ」
種族 ヒュドラグルム
カード情報

Illust:п猫R


「という事でここまでは近代クレイ史、天輪聖紀黎明期:神格ニルヴァーナ覚醒まででした。誰か質問あるかな?……はい、ゼフィロシィド君」
 私ことヘンドリーナは草地に備えつけられた黒板の前に立ち、チョークで龍樹の種ゼフィロシィドを指した。なおスクリーンではなく板書で教えてほしい、というのはバヴサーガラさんからの依頼だ。いかにも保守的トラディショナルな好みらしい。まぁ確かに、この陽光の下では黒板に白墨チョークのほうが見やすいのだけれど。
 ちなみに今日の私は学校の先生風に大人っぽい濃紺色のスーツで決めてみた。ついでに眼鏡もかけている。格好から入るいつものスタイル……と見せて実はこの眼鏡、グレートネイチャー総合大学と付属図書館に繋がる水晶玉マジックターミナルスマートグラスなのだ。なにしろ本日の生徒さんに教えるには惑星クレイの古今東西ありとあらゆる知識が必要だし、教授の意見を聞くこともあるのだからこのくらいの準備は必須よね。
「先生、このあとに書いてある龍樹侵攻って、ボクのことですよね。過去のボク=龍樹は軍を率いて各国に攻め入ったということ?」
 手ならぬ葉っぱを挙げたゼフィロシィドの質問は無邪気だけど、ムチャクチャ鋭かった。むむむ。いきなり核心突入。どう答えようか。
「そうだ、龍樹。グリフォシィドとしてこの星に降りてきたお前は、大地から運命力を吸い出して世界樹を減退させ、水銀様のものヒュドラグルムを大量に産み出して浸透し、ケテルサンクチュアリの中心部を除くほとんどを制覇するに至った」
「ちょっと!そこのゾルガ君、先生が教えるまで余計なこと言わない!」
 と私。あくまで先生は私で、3人は生徒。この関係は守りたい所だ。
「いいんだよ、ヘンドリーナ先生。そしてゾルガ船長。僕が学びたいんだから。ね、バヴサーガラ」
 ゼフィロシィドの声が子供から青年のものに変わった。その姿も若芽から若枝くらいまで大きくなっている。
「ああ。彼は正しく知るべきだ、過去の行いと真実。彼自身が繋がっているかもしれないそのルーツを」
 これまで腕組みをして聴講していたバヴサーガラさん──調停の封焔バヴサーガラ・アークシャイア──も深く頷いた。
「そのために汝らに来てもらったのだ。継承の乙女ヘンドリーナ、そして」
 全員の目が、可愛い龍樹の種の横で椅子にふんぞり返るゾルガ、今はまだ2本足の、空飛ぶ幽霊船フライングゴーストシップリグレイン号船長に集まった。
「禁忌の運命者ゾルガ・ネイダール」



 いま私たちはドラゴンエンパイア北方、龍樹安息の地にいる。
 北極以外の三方を険しい山脈に囲まれるこの土地には、いくら低空を滑るように飛ぶ幽霊船フライングゴーストシップでも直接乗り入れることは難しかったので──だいたい高い山をノロノロ這い登るオバケ満載のリグレイン号の姿なんてみんな見たい?許しませんよ副長の私が!船長がたちの悪い余興として受け入れたとしても!──、私とゾルガは装備一式を満載し、バヴサーガラさんの家来、封焔竜の背に乗ってやってきた。
「ねぇ、なんで今さら私たちが呼ばれてるの?」と私。
「これは俺が提案した最終命題で、おまえが継承の乙女だからだ、ヘンドリーナ」
 ゾルガの低い声は叫んでいるわけでも無いのに、なぜか風の音に負けることなくハッキリ私の耳に届いてきた。これって魔法か何か?こういう所だよね。いちいち不気味で怪しすぎなのよ、こいつは。
「それだけ私の知識を買ってくれてるなら、なんで大学とオンラインで繋げるのよ?惑星クレイの歴史講義くらい、教授たちの助け借りなくてもできるんですけどー!」
 ちょっと強めに抗議してみた。ネオネクタールのバイオロイドを舐めないでよね。
「この生徒には真実を慎重に教えることが肝心なので、グレートネイチャーにも協力を求めたのだ。そして船長のそばで自分を失わず過ごしてきた汝なら、善も悪も存在してきたこの星の歴史を正しく伝えてくれると確信している。色々と面倒をかけて申し訳ない。直にこうして会うのは久しいな、ヘンドリーナ」
 下方から飛んできた封焔竜アーヒンサ・スウルが私たちに合流した。
 声の主は騎手のバヴサーガラさんだ。トリクムーンさんの姿が見えないのはどうやら別行動らしい。
「お久しぶりですっ!いえいえ面倒なんてとんでもない!いつでも喜んでお引き受けしますから!」
 するとバヴサーガラさんは親しい相手にだけ時々見せる、あの少女みたいな笑みで応えてくれた。くぅ~おっきな信頼を感じる~。バヴサーガラさんは初対面から私が一方的に猛烈なファンになってしまった人だ。しかもこの方は最近、“神格ならざりし者(つまり、世が世なら神格になっていたかもしれない存在だってこと)”だったなんて歴史研究も進んでいるバヴサーガラさんだよ!?格好良い!光栄すぎ!
「どうやら扉が開かれたようだ」
 私たちの交歓と挨拶をよそに、ゾルガが呟いた。
 気がつくと不毛の土地だったはずの周囲が豊かな山河に変わっていた。耳元を通り過ぎる風も、身を刺す極寒から陽光あふれる暖かなかぐわしい自然の香りに満ちるものへと変わっている。これが噂の、見える人にしか見えない、立ち入ることを許されない龍樹安息の地、その核心というわけね。なるほど。
「この理想郷の主もお待ちかねだ」
 バヴサーガラさんが指差す所は大木の影の草地で、先行した封焔竜さんたちによって黒板と椅子が設営されている。そしてその中央にがいた。
「バヴサーガラが言っていた歴史の先生は君たちだね。初めまして!ボク、ゼフィロシィド!よろしくね!」
 ……か、可愛い。
 竜から降り立った私たちに向けて懸命に手を振るその若芽を、私はひと目で好きになった。
「初めまして、ゼフィロシィド君。ヘンドリーナです。よろしく……」
 残念ながら挨拶の次の言葉は続けられなかった。冷たい声が邪魔したからだ。
「副長は初めましてだがはそうではない。だ、龍樹。覚えていないか」
「いいえ、何も。でもバヴサーガラからお名前は聞いています。ゾルガ船長」
 ゼフィロシィドは葉を両手のように広げて、歓迎を表した。
 一方、ゾルガは硬い表情を崩さない。
 何だか早くも波乱の予感。

Illust:凪羊


 さて、ここで話を現在に戻そう。
 自己紹介の後、さっそく私はゼフィロシィド君に講義を始めた。
 長い惑星クレイの歴史を、まず私の案内で概略を、そして専門的なことはグレートネイチャー総合大学の教授陣の解説で掘り下げていく。
 ゼフィロシィド君は頭が良く、飲み込みも早く、好奇心も旺盛だったので教え甲斐もあり、美味しい軽食(この土地で取れた果物や野菜、穀物)を挟みながらの授業は楽しいものになった。
 それを最後の最後で、あのゾルガがぶち壊してくれたというわけ。まったくもう!
「講師を変わろう。座れ、ヘンドリーナ。大学の教授せんせいがたもご苦労だった」
 ゾルガは手を伸ばしてくると、止める間もなく私のスマートグラスを勝手に取り上げて(失礼な!)通信を切った。私は頬を膨らませながら、黙って木の椅子に腰掛けた。船長命令だから仕方ないよね。ゼフィロシィド君が私にありがとーヘンドリーナ先生!と手を振ってくれたのだけが救いだ。私は笑顔で手を振り返した。
「ここで一局いかがかな、龍樹。あの頃のように」
 ゾルガは持ってきた将棋盤と駒を机に置いた。
「何を言っているのか良くわからないけれど、あなたと過去の龍樹はこのゲームをしていたのかな?」
「そう。東洋の遊戯、将棋だ。我々は世界侵攻と互いの出方を、この盤面で確かめていたのだ」
 ゾルガはニヤニヤ笑っている。ワル全開だ。極悪人め。こんな幼気いたいけで可愛いゼフィロシィド君相手になに凄んでるんだか。ぜったい後でとっめてやる。
「じゃあ僕らはこれから将棋をするんだね」
 ゾルガは頷いて駒を並べ始めた。
「ルールはこれから教える。難しくはない。一つ一つはな」
 歴史の講義の後に将棋?何を始めるつもりなんだろう。
 私がバヴサーガラさんを振り返ると、大丈夫。止めないで見ていて欲しいと目顔で応えてくれた。
 確かに続くゾルガのルール説明はシンプルでわかりやすかった。
 短い質疑応答のあとで、すぐに大局が始まる。
「さて、もう一つ。昔は龍樹の本拠で、今はこの安息の地でのみ通用する、我々の特別ルールを加えよう」
 とゾルガ。少し大きくなったゼフィロシィド君も葉を器用に使って、駒を動かせるようになった様だ。
「特別ルール?」
「そうだ。駒を一つ取るごとに相手に一つ質問をして良い。問われた相手は必ず答えなければならない。偽りなく」
「では答えられないときは?嘘をついたときは?」「いずれもそいつの負けだ」
 ゾルガはまた邪悪に笑い、ゼフィロシィド君は葉を上に挙げた。いいよ、ということらしい。
「よろしい。では始めよう。先手はでいい、龍樹」
 気がつくとゾルガの下半身はいつの間にか、あのタコやイカのような多肢になっていた。禁忌の運命者ゾルガ・ネイダールのフォーム。いつ見ても気色悪いけど一つ確実なことがある。ゾルガは本気だ。
 龍樹ことゼフィロシィド君が理想郷と呼ぶこの地の暖かな陽差しの下、ゾルガは旧知だと言う2人の対局が始まった。

Illust:増田幹生


 ゼフィロシィド君が最初にを取った。私も将棋のルールは知っているので大人しく観戦する。
「ゾルガ船長はなぜ龍樹と一緒にいたの?」
「ゾルガでいい。質問に答えよう。龍樹の力は圧倒的で、しかも力の提供を餌に“仮面”で易々と味方を増やす、その浸透力も防ぎようがない性質のものだった。加えて頭もいい。そこで俺は懐に入って軍師となって戦略を助け、また家庭教師として個人的におまえを教えたのだ。どう考えて、どう支配すべきかを」
 ゾルガもを取る。
「ゼフィロシィド、おまえはどこまで過去のことを覚えているのだ。正直に言え」
「記憶は霧の中に包まれているようなんだ。明確に覚えているのは、爆発的な力の流出があったこと。もどかしい感触。それ以前の僕は、今の僕とは別の欲求(敗れた野望)を持っていたらしいね。それくらいかな。後はぼんやりと」
 対局が進む。
 ゼフィロシィド君は桂馬を取った。ゾルガがやたら積極的なので、これぞ『桂馬の高上がり』だ。
「過去の僕、龍樹は悪い奴だったんだ」
「惑星クレイの住人のほとんどにとっては、そうだ。だが善悪というものは立場や状況、国によって違ってくる。龍樹の支配下では敵軍(つまり彼らの防衛軍)は追い払われたが、いままでの生活の延長と治安維持は保証された。その結果、ヒュドラグルム水銀様のものが身の回りに増えただけで大きな混乱はなかった。これは占領地政策としては善と評価される事だろう」
「それはたぶん、あなたの入れ知恵だったんでしょう。ゾルガ」「鋭いな。そしていい言葉を知っている」
 ゾルガは銀を取った。もう午後の陽も傾いてきて対局も終盤だ。
「先程、ぼんやりと、とおまえは言った。他に何か覚えていることはあるんだな。それを言え」
「どうしてそれを知りたいの?」「駒を取らずに訊くのはルール違反だ」
 2人の間で緊張が高まったようだ。
 ここは大事な場面だ。私は固唾を呑んで見守った。
 ゾルガとそしてバヴサーガラさんは、この質問をしたくてこの場を設けたんだ、と私にも解った。
「声だよ。僕に呼びかける声が、今でも時々聞こえる」「どんな声だ」
 パチッ。ゼフィロシィド君は持ち駒の歩でゾルガの王将を指した。
「王手。質問は駒を取ってだよね。では理由を訊こう、ゾルガ。歴史を教えた上で、僕が調和を望むと納得してくれたバヴサーガラまでもが、あらためて心配することって何なの?」
「……」
 ゾルガは沈黙し、そして嘆息をついた。
 続く言葉を聞いて、ゾルガはちょっと変わったかなと私は思った。これも(噂に聞く)時の運命者リィエル゠アモルタさんの忠告のおかげなのかも。宿命決戦の後で、ゾルガがいきなりリィエル華廟に花を贈りたいって言い出した時は卒倒しそうになったものだ。こんな極悪人にまでも影響を与えるアモルタさん、もちろん私は熱烈なファンだ。早くこの世界に帰ってこられると良いのに。
「俺は悪人だ。それは認める。諦められない大望もある」
 それはナイトミストのことね。懲りないヤツ、と私は心に呟いた。
「だが、俺たちはそもそも惑星クレイなしに存在することはできない」
「でも僕は違う?」
「本来はな。おまえはいわば外来種だ。その気になればこの星ごと食い尽くし、次の世界へと去って行くこともできる。実際、運命力のほとんどを吸い付くし極相となってこの世界を滅ぼしかけたのだが」
「それが過去の僕、滅尽の覇龍樹グリフォギィラ・ヴァルテクスというわけだね」
 ゼフィロシィド君の姿は突然、雲を突くほど巨大な姿へと変わった。私たちはただ見上げることしかできない。正直言ってこの時、私には恐怖しかなかった。
「終局だ。遊びはここまで。楽しかったよ」
 深い穏やかな声がこの地、龍樹の理想郷全体に轟いた。あふれる莫大な自然の力とみなぎる知性、そして途方もない包容力。これが彼の真の姿、降誕の龍樹ゼフィロギィラだった。

Illust:タカヤマトシアキ


「先程の君の質問に答えよう、ゾルガ。僕が聞いた声それは……」
『“友のいない生涯は空しく、寂しい”、“龍樹、お前も楽しく生きよ”』
 私の隣で、バヴサーガラさんがはっと息を呑むのがわかった。今、ゼフィロギィラが再現して見せた声と言葉に、思い当たる相手がいるのだろう。
「その声はとても年老いた竜ではないか。ちょっとふざけた感じがする様な口調の」
 とバヴサーガラさん。ゼフィロギィラの多頭の首が頷いた。
「そう。面白いお爺さんだね。そして僕に新しい言葉で語り続けている。この地を豊かに潤し、世界と調和せよと。今もね」
 今も新しい言葉で語りかけている?今度はゾルガとバヴサーガラさんが顔を見合わせた。どうやら今の発言は、2人や他の偉い人たちにとって、とても重要な意味をもつらしい。
「だから安心して。僕がグリフォギィラに戻ることはない。僕はみんなと仲良くなりたいんだ。もっと沢山の人と逢って、話をしてみたい。それが偽りの無い、僕の望みだよ」
 私はホッとして身体の力が抜けた。あのゼフィロギィラ君の様子だと十中八九、悪い子じゃない予感があったけれど。やはり安心する。
「さぁ、遊びはここまで。続きを頼むぞ、先生・・
 肩に手を置かれたので振り向くと、ゾルガがまたあの仏頂面で私を見ていた。なんて嫌みったらしい口調。
「なによその顔、素直に喜びなさいよ!龍樹の最終命題、これが狙いだったんでしょ」
 私は手を振り払ったけれど、
「心から感謝する、ヘンドリーナ。私からも頼む。彼に続きを教えてやってくれ」
「そう。続きをお願い、ヘンドリーナ先生」
 穏やかなバヴサーガラさんと(元の姿に戻った)ゼフィロシィド君の人懐こい声でデレデレになってしまった。ゾルガがニヤニヤ笑っているのがムカつく。リグレイン号だったらもっと追及してやる所だけど、どうもこののどかな龍樹安息の地では、怒りというものが長く維持できそうもない。仕方ない。楽しく仲良くが一番だものね。
 私はチョークを取り出し、黒板の前に立った。ほれ、と幽霊ゴーストから差し出されたスマートグラスをかける。今回も私の知らないところで悪だくみして……ほんと極悪人だわ、こいつ。
 ンン、私は咳払いして講義に戻った。
「では次は、龍樹の種グリフォシィドの飛来と世界樹の減衰、です。準備はいいかな?」
 はーい!グリフォシィド君が元気に手を挙げ、その動きにつられた様に草原から色鮮やかな蝶々が飛び立った。



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《今回の一口用語メモ》

龍樹の最終命題──ゼフィロギィラとグリフォギィラを分かつもの

 降誕の龍樹ゼフィロギィラの真意と素養を確かめるために、バヴサーガラ(調停の封焔バヴサーガラ・アークシャイア)は自身のもつ総力である封焔竜の全軍をもって、龍樹安息の地に出向いた。
 そこで双方、全力を尽くしてせめぎ合った結果、バヴサーガラは新たな龍樹が望むものが調和であることを確信し、彼の師となり世界との橋渡しを引き受けるに至った。
 だが運命者と宿命者が同意したこの決定に異を唱え、バヴサーガラに再度確認する必要性を唱えた者が一人だけいた。
 それが禁忌の運命者ゾルガ・ネイダールである。
 ゾルガは龍樹侵攻の際、自ら進んで龍樹の仮面マスク・オブ・ヒュドラグルムを着け、戯弄の降霊術師ゾルガ・マスクスとして「龍樹の軍師」さらには「龍樹の家庭教師」を自認していたことがある。
 また他人を容易に信じようとしない(副長ヘンドリーナの言によれば)偏屈で頑固な性格からも、ゾルガは龍樹の過去の痕跡が完全に消滅しているのかを確かめたかったようだ。

 ゾルガが提案した、龍樹の最終命題。
 結果は本編の通りだが、ここで改めて浮上した名前がある。
 魔宝竜ドラジュエルド。
 龍樹侵攻の最初期、真っ先に(グリフォシィド/グリフォギィラが)身柄とその力を押さえ、幹部マスクスとして引き入れたのがドラジュエルドだった。それまでのドラジュエルドは100億歳の眠れる老竜として、また運命力の結晶である「虹の魔石」を一手に握ることで知る人ぞ知る存在だったのだが、龍樹が恐れる最強の存在として一躍、惑星クレイ史の表舞台に躍り出ることになった。
 龍樹から、最大の敵(計画を阻む可能性を持つ障害)と最強の味方(全ての敵=天輪竜側を圧倒する戦力)、両方の評価を得ていたドラジュエルドは、龍樹侵攻の中盤、ディアブロス“爆轟ヴィアマンス”ブルースによって自らを滅ぼさせ、この世の外へと消えた。
 今なぜ、龍樹が惑星クレイと共存を目指そうというこの時期に、ドラジュエルドの名が出たのか。
 ドラジュエルドが虹の魔竜として持つ運命力が、また惑星クレイ世界に何らかの影響を持つ存在となるのか。
 すべてはまだ謎である。


降誕の龍樹ゼフィロギィラと調停の封焔バヴサーガラ・アークシャイアの邂逅については
 →ユニットストーリー178 朔月篇第3話「調停の封焔 バヴサーガラ・アークシャイア」を参照のこと。

ゾルガが龍樹側につくためリグレイン号を去った経緯は
 →ユニットストーリー087 龍樹篇「戯弄の降霊術師 ゾルガ・マスクス」を参照のこと。

業魔宝竜 ドラジュエルド・マスクスが惑星クレイ世界から消えた経緯については
 →ユニットストーリー091 龍樹篇「業魔宝竜 ドラジュエルド・マスクス」
  ユニットストーリー092 龍樹篇「マスク・オブ・ヒュドラグルム」を参照のこと。
なお、ドラジュエルドが龍樹侵攻の最終局面で重要な役割と言葉を残していることは
 →ユニットストーリー118 龍樹篇「武装焔聖剣 ストラヴェルリーナ」で見ることができる。

ゾルガの諦められない大望、七海覇王しちかいはおうナイトミストと復活の挑みについては
 →ユニットストーリー113 龍樹篇「万民の剣 バスティオン・アコード」
  ユニットストーリー136 運命大戦第10話「 禁忌の運命者 ゾルガ・ネイダール II 《零の虚》」
 を参照のこと。

滅尽の覇龍樹グリフォギィラ・ヴァルテクスに呼びかけた者については
 →ユニットストーリー118 龍樹篇「武装焔聖剣 ストラヴェルリーナ」
  ユニットストーリー122 龍樹篇「トリクスタ」
 を参照のこと。

継承の乙女ヘンドリーナと封焔の巫女バヴサーガラの最初の出会いについては
 →134 運命大戦第8話「禁忌の運命者 ゾルガ・ネイダール」を参照のこと。

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本文:金子良馬
世界観監修:中村聡