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世界観コラム ─ 解説!惑星クレイ史
第3章

新生紀 ~神格の源「クレイズイデア」と生命の誕生~

中村聡

◆土(クレイ)と呼ばれる惑星

全ての可能性を内包した虚無(ヴォイド)から、たったひとつの「運命」を選んだ世界が生まれた。だが、生まれたばかりのその世界は非常に不安定だった。あらゆる場所に綻びが生じ、いつ虚無に溶けてもおかしくない、そんな滅亡の危機が延々と続いた。

そして約160億年前。その世界に、「クレイ」という名の惑星が誕生する。

その世界にとって惑星クレイは特別な存在であった。選ばれた「運命」を実現する力、「運命力(デザインフォース)」がその惑星に集中し始めたのである。やがて臨界を越えたエネルギーは、ひとつの指向性を帯び「クレイズイデア」と呼ばれる存在を産み出した。

「クレイズイデア」は、惑星クレイの歴史を通じて幾度となくその姿を変えた。その変貌した姿である、時代ごとに異なる性質を持ち歴史を左右する超越存在を「神格」(※) と呼ぶ。

(※) 記録に多く現れる代表的な神格が、「創世竜メサイア」や「守護聖竜」である。

◆始まりの種族(クレイエレメンタル)

「クレイズイデア」の誕生から20億年を経た約140億年前。運命力(デザインフォース)は、世界を在るべき姿に導くために、様々な自然法則をもたらした。その自然法則を司る精霊が、惑星クレイの最初の住人「クレイエレメンタル」である。

自然法則の誕生は、惑星クレイと世界にそれぞれ大きな福音をもたらした。ひとつ目の福音は原始生命の誕生。そしてもうひとつは、世界の安定である。これにより、ついに世界から虚無の綻びが消滅し、幼い世界は最初の危機を乗り越えたのである。

その後、惑星クレイでは様々な生命が進化し、史上初の「国家」や「クラン」が登場する。それは次章で語るとしよう。

>>第4章