カードファイト!! ヴァンガード overDress 公式読み物サイト

ユニット

Unit
短編小説「ユニットストーリー」
序「月の試練と赫月病の予兆」
序「月の試練と赫月病の予兆」

 月の試練に至るまでの経緯とレザエル、3人のリィエル、ヴェイズルーグについては
 総集篇「運命大戦と宿命決戦、そして月の試練へ」
 を参照のこと。
  1. 総集篇「運命大戦と宿命決戦、そして月の試練へ」


【月の門番ヴェイズルーグと月の試練】

 2つの世界(惑星クレイと地球)を脅かしていた、邪竜シヴィルトと精神汚染の脅威は去った。
 だが、奇跡の運命者レザエルには一つの不安があった。
 宿命決戦の終わりに、惑星クレイの運命力をその背に担ったレザエルは《在るべき未来》を選んだ。
 それは“世界中から戦争や貧困、病や傷で苦しむ人がなくなる未来”だった。
 だが、惑星クレイ世界は未だ完全な状態にはほど遠かった。
 そして時の運命者リィエル゠アモルタはガブエリウスの残した力と共に、精神汚染を受けた無双の魔刃竜 ヴァルガ・ドラグレス “羅刹”を倒した後、この世の外へと消えている。
 親しい仲間に囲まれ、頼られ、病院で存分にその腕を振るいながらもレザエルの心は晴れない。

 そんなレザエルの元にある日、月の使者を名乗る者が現れ、彼を連れ去る。
 惑星クレイを周回する第1の月で待っていたのは、月の門番ヴェイズルーグ。
 ムーンキーパーを率いる長であるヴェイズルーグは、レザエルに“月の試練”を課し、月の門から現れた第一の幻真獣 “天戒牙狼”ロズトニルと戦わせる。
 善戦したレザエルだったが敗北。その身柄は、来た時と同じように密かに惑星クレイの地上へ戻された。

 続いてヴェイズルーグは、無双の運命者ヴァルガ・ドラグレスを第1の月に呼び、月の試練を課す。
 だがヴァルガもまた月の門から出現した、第二の幻真獣 “震界蛇王”ガルズオルムスを倒すことはできなかった。
 月の門番ヴェイズルーグの意図は謎に包まれたままだ。
  1. 176 朔月篇第1話「奇跡の運命者 レザエル VI」
  2. 177 朔月篇第2話「月の門番 ヴェイズルーグ」



Illust:北熊



【レザエルの試練突破と奇跡の幻真獣リフィストール】

 レザエルは2度目の月の試練に招かれる。
 再び呼ばれることを予測していたレザエルは、同じ試練の経験者である親友にして剣士ヴァルガにあらためて教えを乞い、必勝を期していた。またヴェイズルーグの言葉から、レザエルは月の試練が「適合者をふるい落とすため」ではなく、月の門番が試練を通じ「何らかの目的のために強い戦士を求めている」ことも察していた。
 第一の幻真獣、第二の幻真獣の連係攻撃。そしてさらにヴェイズルーグとも刃を交えるレザエルは、奇跡の運命王レザエル・ヴィータとなって奮闘する。
 そんな激戦の最中、月の門からレザエルに加勢して飛び出す影があった。
 奇跡の幻真獣リフィストール。
 これまでもレザエルの夢の中に現れ、彼に戦いの意味を問い続けていたリフィストールは、合流した瞬間から、レザエルと深い絆で結ばれた戦友となった。
 レザエルとリフィストールは、ヴェイズルーグと幻真獣に打ち克ち、ここでようやく一つの月の試練は完了した。

  1. ユニットストーリー189 朔月篇第13話「月の門番 ヴェイズルーグ III」
  2. ユニットストーリー190 朔月篇第14話「奇跡の幻真獣 リフィストール」

 



Illust:タカヤマトシアキ



【リィエル゠アモルタの帰還と楽園へ導く者ナナクリル】

 時の宿命者リィエル゠オディウムは、同じリィエル複製クローンとして、リィエル゠アモルタが惑星クレイに帰還する日が近いことを感じていた。
 だが、アモルタの身柄を留めているギアクロニクルから開放させるためには、地上からの強い祈りが、しかも彼女と因縁の深い者の意志を表す必要があった。
 祈り手として選ばれたブラグドマイヤーは、アモルタへ語りかけ続ける。自身のことを友のことを、今、生きているこの世界のことを。
 ある時、リィエル華廟(素体であるリィエルの遺骸とアモルタの“卵”が安置されている)に異変が起きる。
 単身、内部へと向かったブラグドマイヤーはギアクロニクルの時空監視者エージェントザムーグから、アモルタの返還を伝えられる。だが彼の前に現れたのは、かつてブラグドマイヤーの《ゼロうろ》によって世界とレザエルを滅ぼされた記憶と、その報復に燃える新たなリィエル、聖竜ガブエリウスの力と同体となった聖なる時の運命者リィエル゠ドラコニスだった。
 ドラコニスの必殺の刃を、避けずに浴びるブラグドマイヤー。それは彼が身を投げ出して、心から詫びたあがないだった。
 殺到した光の針はブラグドマイヤーを襲うことなく、華廟の床に突き刺さる。
「私が倒したのは世界を零と化した、もう一人のブラグドマイヤー」
 ドラコニスは赦し、ブラグドマイヤーは償った。
 そしてドラコニスはレザエルの胸へと飛び込み、かつてリィエル゠アモルタであった彼女は惑星クレイに帰還したのだった。

  1. ユニットストーリー201 赫月篇第2話「楽園へ導く者 ナナクリル」
  2. ユニットストーリー203 赫月篇第4話「聖なる時の運命者 リィエル゠ドラコニス」
  3. ユニットストーリー208 赫月篇第8話「極光戦姫 セラス・クリアライト」






Illust:海鵜げそ


 一方、謹厳なる月の門番ヴェイズルーグには、かつて第1の月表面で見た“楽園”があった。
 安らぎを求める者の前に出現し、一夜誘い、平穏で満たして帰還させる『真宵楽園ストレイガーデン』。
 その主、楽園へ導く者ナナクリルとは(ヴェイズルーグと第1の月、そして惑星クレイにとっての)敵か味方か?
 邂逅し、ヴェイズルーグと語り合っても疑問は晴れず、失踪事案を追っていた極光戦姫セラス・クリアライトの捜査と追及によって、ついにナナクリルと真宵楽園ストレイガーデンは、月の病とも謎の霧とも関係ないものだと証明されたのだった。


【赫月病と“白い霧”】

 月の門番ヴェイズルーグは、月の試練を乗り越えたレザエルとリフィストールを再び、第1の月に招く。
 そして、ここでようやくヴェイズルーグの真意と目的が明かされた。
 ヴェイズルーグは様々な世界に渡って活動する「月の調整者」だ。
 “月に発生する災い”を感知し、それを排除するために働いている。
 その災いこそが『赫月病かくげつびょう』。
 月特有の異変であり、赤く染まった月から発せられた魔力によって本星の生物を狂わせる。
 ヴェイズルーグと月の門は、これまで幾多の赫月病に取り組み、たくさんの月を癒やし、鎮めてきた。

 しかしヴェイズルーグが最近(宿命決戦開始より少し前のことだと言う)、惑星クレイの月で見た赫月病は奇妙なもので、一度赤く染まった後すぐに元の白色に戻ってしまったのだという。
 つまりこの第1の月は、病にかかっているはずなのに発症していない、また今までにない例だけに、どのように異質な症状が生まれるのか想像もできない。赫月病の専門家であるヴェイズルーグが“不明”と言わざるを得ない事実にレザエルは慄然として、全力でこの危機に取り組むことを決意する。

 運命者と宿命者のネットワーク、リノやトリクスタたち天輪、そして惑星クレイの有志や公的機関総がかりで捜査を重ねたが、手がかりが乏しいまま時が過ぎていた。
 そんな折、レザエルの下での活躍が認められ、念願だったエンジェルフェザー入隊試験を認められたソエルは、訪問医療に訪れたドラゴンエンパイア山中の村で、獣を狂わせる怪しい“白い霧”の噂を聞く。
 ストイケイアでも目撃された(そしてマグノリア王が危機感を強めている)“白い霧”の謎に、狩人とともに挑んだソエルだったが、狂気となったキメラの前に絶体絶命となる。
 この危機を救ったのがトリクスタ&スエンディ。
 リノたち天輪側として、暁紅院を中心に巡回していたトリクスタは、凶暴化したキメラ、レンドセレイト・グリフォンを捕獲。霧と狂気との関係を探るため、研究に回したのだった。

 赫月病に備える中、リィエル゠ドラコニスと手を携えて、故国ケテルサンクチュアリに凱旋したレザエル。
 華々しい栄誉と歓迎に包まれながら、レザエルは一瞬、ドラコニスの容貌に起こった変化に気がついていた。
 必死に不安を押し殺し、悪い予感を否定しようというレザエルの努力も空しく、その数ヶ月後、リィエル=ドラコニスは忽然と姿を消した……。
  1. ユニットストーリー200 赫月篇第1話「奇跡の運命者 レザエル VIII」
  2. ユニットストーリー210 「トリクスタ&スエンディ」
  3. ユニットストーリー212 赫月篇第11話「救護の翼 ソエル」
  4. ユニットストーリー213 赫月篇第12話「奇跡の運命者 レザエル X」